第4回 少額債権における回収〜任意交渉

1.少額債権における任意交渉

 債権の未回収が発生した場合、まずは任意交渉により回収を行うことになります。高額の債権であれば、ある程度自社で交渉した後は、顧問弁護士にお任せという会社も多いことでしょう。また、債権回収を行ったことがない会社であれば、まずどこから手をつければいいかわからないということもあるかと思います。任意交渉の回収は、コストがほとんどかからないため、少額債権の回収では非常に重要です。ここにこだわって磨きをかけていくことが、回収率の向上につながります。

 

2.任意交渉のポイント

(1)すぐに連絡する

 債権回収の一番のポイントは、未入金がわかったらすぐに連絡するということです。電話でも書面でもどちらでも差し支えありません。この連絡が遅れると「支払わなくてもいいんだ。」と相手に思わせることにつながります。

連絡をすぐに行うためには、入金管理もしっかりと行う必要があります。
 

(2)督促状にこだわる

 請求書を送っても、反応がない場合には、より厳しい文面にして督促状を送ることになります。どのような文面で送るのか、封筒はどのようなものを使うのか(色、大きさなど)をこだわることにより、回収率を向上させることができます。

 督促状というと、すぐに内容証明郵便を連想してしまいがちですが、普通郵便でも内容をこだわれば、十分に効果を発揮することができます。普通郵便であれば、複数回督促状を送付しても、それほどコストはかかりません。
 

(3)こちらのフィールドで交渉する

 交渉を行う場所は、自社などできるだけこちらのフィールドで行うようにしましょう。その理由は、まず相手方のフィールドで交渉することが危険であるということがあります。また、相手方のフィールドで交渉をすると、どうしても相手方が心理的に優位に立つ傾向があるためです。債権回収は厳しいことを言わなくてはならないときもありますから、できるだけこちらが優位に立てるフィールドを選択すべきでしょう。
 

(4)記録する

 任意交渉の履歴は、必ず記録するようにします。簡単な記録用紙を作成して、そこに手書きで交渉の日時と内容を記録していくだけでも少額債権の場合は十分です。こうすることで、こちらの担当者が変わっても、スムーズに交渉が行えます。また交渉の内容を録音することも効果的です。これは交渉の内容を記録に残して、のちに裁判で使用できるようにするという効果もありますし、録音することでこちら側が心理的に安定するということもあります。特別な設備は必要なく、市販のICレコーダー等で十分対応できるでしょう。

 

3.場数を踏みましょう

 任意交渉の上達ポイントは、なによりも場数を踏むということです。決して楽な仕事ではありませんが、中途半端に取り組むよりは、積極的に取り組んだ方が、自分のためになると考えます。


 

 

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筆者紹介

司法書士法人F&Partners 代表社員北詰健太郎

大阪市中央区内本町一丁目1番1号OCTビル3階

ホームページ:http://www.mishukin.com/

主な著書、著作

 

「少額債権の管理・保全・回収の実務」(共著 商事法務 2015年)

「Q&Aと記載例から学ぶ!!BtoBの少額債権の管理・保全・回収の実務」(NBL1019号・1021号・1023号・1025号・1027号・1029号/商事法務)
「すぐ使える 債権回収基礎講座」(登記情報613号・616号・618号/金融財政事情研究会)ほか多数

 

 

一般社団法人全国銀行協会ホームページ:http://www.zenginkyo.or.jp/news/2013/12/05140000.html

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